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昨年のヴィナイオッティマーナも長女マテイアが急きょ参加してくれることになり、その際お披露目的にご紹介させていただいておりました、グラヴネルのワインがようやく届きました!!!彼らの歩みそのものが、イタリアにおけるクオリティ白ワインの変遷を物語っていると言っても過言でない気がします。クオリティワイン…意味的には品質の高いワインということになると思うのですが、その時代時代で最良とされていた醸造方法を採用し、その結果(当時の)ガイドブックなどから高い評価を受けてきたワインを指す…というのが一般的な認識になると思います。戦後以降、ワイン醸造の現場にありとあらゆるテクノロジーが持ち込まれるようになり、色調的にも香り的にもクリーンで酸化的ニュアンスのない、“ゆらぎ”のない安定した製品こそが良いワインだと僕たちが“信じ込まされていた”時代は確実にあったのだと思います。グラヴネルのHPにもこんなことが書いてあります、
「その当時に“最新技術”と呼ばれていたものは一通り試してきた。私自身若かったし、やる気に満ち満ちていた。このあたりから父との(ワイン造りに関する)意見の不一致が始まっていったんだけどね…。かつての私のモットーは、“多かろう、良かろう(美味しかろう)”。つまり、よりリッチでたくさんの要素があればあるほど美味しいワインであると考えていたし、そこに辿り着くためには今日ありとあらゆるワイナリーに存在する全てのモノ(設備、機械)が必要なのだと固く信じていた。最新の技術に魅せられ、度を越した意欲で溢れていた私を見て、父はいつか私自身の歩みを取り戻すことを期待しながら笑顔で見守ってくれていたんだろうね。実際に父の思惑通り、ステンレスタンクから始まってバリックに至るまでの過剰な醸造設備を徐々に処分していくことになるのだけど…。5000年以上に渡って続いてきたワイン醸造の伝統歴史が、たった数十年(の出来事、その間に生まれた技術論)で書き換えられることなどあってはならない。私のセラーには、あらゆるテクノロジーも特殊効果も存在しない。コーカサス地方からやってきたアンフォラがオスラーヴィアの大
地に抱かれながら休む場所…。私は(このセラーの)シンプルさと機能性を愛してやまない。」
このHPからの抜粋は、カンティーナ(セラー)という章の全訳になります。とても簡潔ですが、今現在の彼のワイン観や“美味しさ”に対する考えが余すことなく盛り込まれている気がします。
生産者 | グラヴネル |
国 | イタリア |
地域 | フリウリ |
タイプ | 白 |
ぶどう品種 | ピノグリージョ |
容量 | 750ml |